世界で年間に約180,000,000トンも生産され、食べられているトマトですが、どこで生まれてどのように世界に広まったのでしょうか?トマトの歴史について調べてみました。
トマトの原産地はどこ?
トマトの原産地は南米ペルーを中心としたアンデス高原だと言われています。アンデス高原は太陽光が強く雨が少ない地域です。乾燥していて、昼夜の温度差があります。
現在栽培されているトマトも比較的乾燥に強く、日射量を多く必要とします。この辺りは原産地の影響が大きいようです。
野生種のトマトは人間や鳥によってメキシコに運ばれ、そこで栽培が始まったと言われています。
ヨーロッパには?
ヨーロッパにはどのように伝わったのでしょうか?
ヨーロッパに初めてトマトを持ち込んだのは、スペイン人のエルナン・コルテスだと言われています。エルナン・コルテスはコンキスタドール(征服者)でアステカ帝国を征服した人物です。
スペインに持ち込まれたトマトですが、ベラドンナという有毒植物に似ていたため、しばらくは食用ではなく観賞用として栽培されていました。
しかし、その後イタリアの貧困層の人たちがトマトを食べ始めたことで、食用として用いられるようになりました。彼らは品種改良を行い、約200年をかけて現在のトマトに近いものに改良していきました。
日本にはいつから?
日本には江戸時代初期にオランダ人によって長崎に伝わったと言われています。江戸時代の本草学者、儒学者の貝原益軒の「大和本草」に記述が残っています。
最初は青臭さや赤い色が嫌煙されてヨーロッパと同様に観賞用として栽培され、唐茄子(とうなすび)や唐柿(とうがき)などと呼ばれていたそうです。
その後、欧米で品種改良された品種が持ち込まれ、明治以降には日本でも食用としても使われるようになりました。しかし、まだ青臭さなどからあまり普及せず、トマトが日本で普及したのは19世紀末と言われています。
洋食文化の広まりや、日本人に合った品種の登場などにより、第2次世界大戦以降には需要が拡大して一般的な家庭でも食べられるようになりました。
まとめ
いかがでしたか?今では品種改良や食文化の変化によって、好きな野菜ランキングにも入ってくるトマトですが、当時は毒だと思われていたんですね。確かに始めて見たら食べようとは思わないかもしれないです・・・。
トマトに限らず、様々な野菜や食物の歴史を振り返るのも面白いかもしれません。