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トマトは夏バテ・日焼け・シミ対策に効果的?夏にうれしい成分をトマト農家が解説

トマトを持つ農家とトマトジュースを使い、夏バテ・日焼け・シミ対策を紹介する記事のアイキャッチ

暑さが続く夏は、食欲が落ちたり、疲れが抜けにくくなったりしやすい季節です。

さらに、強い紫外線を浴びる機会が増えることで、日焼けやシミなど、肌への影響も気になります。

そんな夏に積極的に食べたい野菜の一つがトマトです。

トマトには、リコピン、ビタミンC、β-カロテン、カリウムなど、夏の体調管理や肌の健康維持に役立つ成分が含まれています。

特にリコピンには強い抗酸化作用があり、継続的に摂取することで、紫外線による肌の赤みやダメージを抑える効果が研究されています。

また、水分の多いトマトは、暑さで食欲が落ちたときにも比較的食べやすく、トマトジュースなら調理せず手軽に取り入れられます。

この記事では、トマトに含まれる成分が夏バテ、日焼け、シミにどのように働くのかを、トマト農家の視点も交えながら解説します。

なお、トマトに含まれる栄養素全般や含有量については、以下の記事で詳しく紹介しています。

トマトに含まれる栄養成分についてはこちら
目次

トマトが夏におすすめされる理由

トマトは可食部100g中の約94%が水分です。

さらに、カリウム、β-カロテン、ビタミンC、ビタミンEなどを含みます。赤色トマト100gには、カリウム210mg、β-カロテン540μg、ビタミンC15mg、ビタミンE0.9mgが含まれています。

トマトだけで夏に必要な栄養をすべて補えるわけではありませんが、次のような夏特有の悩みに対応しやすい野菜です。

  • 暑さで食欲が落ちている
  • さっぱりしたものを食べたい
  • 汗をかく機会が多い
  • 紫外線による肌への負担が気になる
  • 忙しくても野菜を摂りたい

生のまま食べるだけでなく、加熱料理やトマトジュースとしても取り入れられるため、その日の体調や食欲に合わせやすいのもメリットです。

トマトに含まれるリコピン、ビタミンC、βカロテン、カリウムの働きを紹介した図

トマトに含まれる成分が夏バテ対策に役立つ理由

一般に「夏バテ」と呼ばれる状態は、暑さによる食欲不振や睡眠不足、発汗、冷房による温度差など、複数の原因が重なって起こります。

トマトを食べれば夏バテが治るわけではありませんが、水分やカリウム、ビタミン類などを食事から摂取できるため、夏の体調管理に役立ちます。

水分が多く、食欲がないときにも食べやすい

トマトの約94%は水分です。

暑さで食欲が落ちているときでも、生のトマトや冷製スープ、トマトジュースなら比較的取り入れやすいでしょう。

トマトの酸味やうま味には、暑い日の食事をさっぱりと食べやすくするメリットもあります。

ただし、トマトだけで熱中症対策に必要な水分を補うことはできません。

特に外仕事や運動などで大量に汗をかいた場合は、水分とともに塩分を補う必要があります。環境省も、大量に発汗した場合には、塩分濃度0.1~0.2%程度の飲料などによる補給を推奨しています。

カリウムが体内の水分バランスを整える

カリウムは、細胞内の浸透圧を調整し、体内の水分バランスや筋肉、神経の働きを保つために必要なミネラルです。

汗をかくと、水分だけでなくナトリウムやカリウムなどの電解質も失われます。

トマト100gにはカリウムが210mg含まれているため、夏の食事からカリウムを補う食品の一つとして利用できます。

ただし、トマトはナトリウムが少ない食品です。

そのため、トマトや食塩無添加のトマトジュースだけを飲んでも、大量発汗時の塩分補給にはなりません。

また、腎機能が低下している人や医師からカリウム制限を指示されている人は、トマトやトマトジュースの摂取量について医師や管理栄養士に相談してください。

酸味によって夏の食事を取りやすくする

トマトにはクエン酸やリンゴ酸などの有機酸が含まれており、これらがトマト特有の爽やかな酸味を作っています。

クエン酸については、しばしば「乳酸を分解して疲労を回復させる」と説明されますが、単純にそのように言い切ることはできません。

一方で、酸味には料理をさっぱりと仕上げ、食欲が落ちたときでも食事を取りやすくする実用的なメリットがあります。

そうめん、冷しゃぶ、豆腐、豚肉、魚などにトマトを組み合わせれば、夏でも栄養バランスのよい食事を作りやすくなります。

ビタミンCが抗酸化と体調維持を支える

ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を持つ栄養素です。

また、コラーゲンの生成に欠かせない成分でもあります。

トマト100gにはビタミンCが15mg含まれています。

トマトだけで1日に必要なビタミンCをすべて摂取するのは難しいため、ピーマン、ブロッコリー、ジャガイモ、果物など、ほかの食品と組み合わせることが大切です。

トマトだけでは夏バテ対策として不十分

夏バテを防ぐには、トマトに含まれるビタミンやミネラルだけでなく、エネルギー源となる炭水化物や、筋肉・臓器などの材料になるたんぱく質も必要です。

特に意識したいのは、次のような組み合わせです。

  • トマトと豚肉
  • トマトと卵
  • トマトと鶏肉
  • トマトとツナ
  • トマトと豆腐
  • トマトとチーズ

例えば、トマトと豚肉の冷しゃぶなら、トマトの水分やビタミン類と、豚肉のたんぱく質やビタミンB1を一緒に摂取できます。

トマトは夏バテを単独で解消する食品ではなく、夏の食事全体を食べやすく、バランスよくするための食材として使うのが効果的です。

トマトに含まれる成分が日焼けやシミを防ぐ

トマトの美容成分として特に注目されているのが、赤い色素成分のリコピンです。

リコピン、ビタミンC、β-カロテンなどには抗酸化作用や皮膚の健康を維持する働きがあり、紫外線による肌への負担やシミの発生に関係します。

リコピンが紫外線による肌の赤みを抑える

紫外線を浴びると、皮膚では活性酸素が発生し、炎症や細胞へのダメージが起こります。

リコピンはカロテノイドの一種で、特に一重項酸素と呼ばれる活性酸素を消去する抗酸化作用を持っています。

トマトペーストなどのトマト加工品を継続的に摂取したヒト試験では、紫外線を当てた後に発生する皮膚の赤みが抑えられたことが報告されています。

また、複数の臨床研究をまとめたレビューでも、トマトやリコピンの継続摂取が、紫外線による皮膚のダメージや光老化を軽減する可能性が示されています。

つまり、リコピンには、紫外線によって起こる肌の酸化や炎症を抑え、日焼けによる肌の赤みを軽減する効果が期待できます。

ただし、研究で確認されているのは、トマト加工品などを数週間にわたって継続的に摂取した場合です。

日差しを浴びる直前にトマトジュースを1杯飲めば、その日の紫外線を防げるという意味ではありません。

リコピンがシミの原因となる酸化ストレスを抑える

紫外線を浴びると、肌を守るためにメラノサイトが活性化し、メラニン色素が作られます。

通常、作られたメラニンは肌のターンオーバーによって排出されます。しかし、紫外線を繰り返し浴びたり、メラニンが過剰に作られたりすると、皮膚に色素が残り、シミとして目立つようになります。

リコピンは、紫外線によって発生する活性酸素を抑えることで、メラノサイトが刺激される原因の一つである酸化ストレスを軽減します。

このため、リコピンの継続摂取は、紫外線による肌ダメージと、それに続くシミの発生を抑える内側からの対策として役立ちます。

ただし、リコピンを摂取することで、すでに定着しているシミが消えると確認されているわけではありません。

ビタミンCがメラニンの生成を抑える

ビタミンCには、シミの原因となるメラニン色素の生成を抑える働きがあります。

さらに、コラーゲンの生成に必要な成分であり、皮膚や粘膜の健康維持と抗酸化にも関係します。

トマトに含まれるビタミンCは極端に多いわけではありませんが、リコピンやβ-カロテンなど、ほかの抗酸化成分と同時に摂取できる点がメリットです。

ビタミンCは水溶性で、一度に大量に摂取しても余分な量は尿中に排出されます。

そのため、特定の食品やサプリメントから一度に大量摂取するよりも、トマトやほかの野菜、果物を毎日の食事に分けて取り入れる方が現実的です。

β-カロテンが皮膚と粘膜の健康を保つ

β-カロテンは、体内で必要に応じてビタミンAに変換されるカロテノイドです。

ビタミンAは、皮膚や粘膜を正常に保つために必要な栄養素です。

β-カロテン自体にも抗酸化作用があり、紫外線などによって発生する活性酸素から細胞を守ります。

赤色トマト100gには、β-カロテンが540μg含まれています。

ただし、トマトだけで十分な量のβ-カロテンを摂取しようとする必要はありません。ニンジン、カボチャ、ホウレンソウなどの緑黄色野菜と組み合わせることで、よりバランスよく摂取できます。

トマトは日焼け止めの代わりにはならない

リコピンの紫外線に対する働きから、トマトは「食べる日焼け止め」と呼ばれることがあります。

しかし、トマトやトマトジュースは、肌に塗る日焼け止めの代わりにはなりません。

食事から摂取したリコピンによる作用は、紫外線による肌への負担を内側から軽減する補助的なものです。

実際の紫外線対策では、次のような外側からの対策が基本になります。

  • 日焼け止めを塗る
  • 帽子や日傘を使う
  • 長袖の衣類を着る
  • 日差しの強い時間帯を避ける
  • 日陰を利用する
日焼け止め、帽子、日傘などの紫外線対策とトマトを組み合わせる重要性を紹介した図

私自身、長年夏場も屋外やハウスで農作業をしています。

以前は日焼け止めをほとんど使わず、帽子もかぶらずに作業することが多かったため、夏になるとかなり肌が焼けていました。

現在は日焼け止めを使い、帽子などでもできるだけ紫外線を防ぐようにしています。

その結果、同じように夏場の農作業をしていても、以前と比べて真夏の肌の色が明らかに薄くなったと感じています。

もちろん、これは私個人の経験であり、日焼け止めや帽子だけが原因だと断定することはできません。

それでも、毎日のように強い日差しを浴びる仕事をしていると、食事だけではなく、日焼け止めや帽子などで直接紫外線を防ぐことの重要性を実感します。

トマトに含まれる成分による内側からの対策と、日焼け止めや帽子などによる外側からの対策は、どちらか一方ではなく組み合わせて考えることが大切です。

夏バテ・日焼け・シミ対策にはトマトジュースが効果的

夏にトマトの成分を継続的に摂取するなら、トマトジュースは便利な選択肢です。

生のトマトとトマトジュースのどちらが優れているかではなく、目的に合わせて使い分けましょう。

トマトジュースでリコピンを摂取しやすく、手軽に続けられるメリットを紹介した図

トマトジュースはリコピンを摂取しやすい

トマトジュースには、完熟した加工用トマトが使われることが多く、商品によってはコップ1杯で一定量のリコピンを摂取できます。

また、トマトジュースは製造工程で破砕・加熱されているため、生のトマトよりもリコピンを体内に取り込みやすい状態になっています。

トマトの加熱や均質化はリコピンの利用性を高め、油と一緒に調理すると吸収がさらに高まることが研究されています。

トマトジュースに少量のオリーブオイルを加えたり、卵やチーズなど脂質を含む食品と一緒に摂ったりする方法もあります。

調理せずに毎日続けやすい

紫外線に対するリコピンの研究では、数週間にわたってトマト加工品を継続的に摂取しています。

そのため、リコピンは一度に大量摂取するのではなく、日常の食事から継続して摂ることが重要です。

トマトジュースなら、

  • 朝食に1杯加える
  • 食欲のない日の副菜代わりにする
  • 冷製スープに使う
  • カレーや煮込み料理に加える
  • オリーブオイルを少量加える

といった方法で手軽に続けられます。

生トマトとトマトジュースは目的で使い分ける

生トマトとトマトジュースには、それぞれ異なるメリットがあります。

生トマトトマトジュース
そのまま食べられる調理せず飲める
サラダや料理に使いやすい一定量を摂取しやすい
ビタミンCを摂取しやすいリコピンを利用しやすい
食物繊維をそのまま摂れる忙しい朝にも続けやすい
塩分を自分で調整できる商品によって食塩量が異なる

暑い日は生トマト、忙しい朝はトマトジュース、夕食では加熱したトマト料理というように、生活に合わせて組み合わせるのがよいでしょう。

食塩入りと食塩無添加は目的に合わせて選ぶ

日常的に飲む場合は、余分な塩分を避けやすい食塩無添加のトマトジュースが使いやすいでしょう。

ただし、大量に汗をかいた直後は、食塩無添加のトマトジュースだけでは塩分を十分に補えません。また、食塩入りの商品も塩分量は商品によって異なるため、大量に汗をかいた際の塩分補給として十分とは限りません。

商品ごとの栄養成分表示を確認し、農作業や運動などで大量に汗をかいたときは、水分や塩分、食事を組み合わせて補給しましょう。

夏におすすめのトマトの食べ方

トマトと豚肉の冷しゃぶ、卵炒め、ツナそうめん、トマトジュースの冷製スープを紹介した図

夏バテ対策では、トマトだけを食べるのではなく、たんぱく質や炭水化物を含む食品と組み合わせることが重要です。

トマトと豚肉の冷しゃぶ

豚肉からたんぱく質とビタミンB1を摂取でき、トマトの酸味でさっぱりと食べられます。

オイルを含むごまだれやドレッシングを使えば、リコピンの吸収も高められます。

トマトと卵の炒め物

卵のたんぱく質と脂質、トマトのリコピンやビタミン類を一緒に摂取できます。

油を使って加熱するため、リコピンを効率よく取り入れられる料理です。

トマトとツナのそうめん

そうめんだけでは不足しやすいたんぱく質をツナで補い、トマトを加えることで酸味、うま味、水分をプラスできます。

大葉やミョウガなどの薬味を加えると、暑い日でも食べやすくなります。

トマトジュースの冷製スープ

トマトジュースに、オリーブオイル、ヨーグルト、豆乳、刻んだ野菜などを加えれば、火を使わずに冷製スープを作れます。

ただし、トマトジュースだけでは食事としてエネルギーやたんぱく質が不足するため、パン、卵、チーズなどを組み合わせましょう。

トマトを食べる際の注意点

腎機能が低下している人はカリウムに注意する

トマトやトマトジュースにはカリウムが含まれています。

健康な人が通常の食事として食べる分には過度に心配する必要はありませんが、腎臓病などでカリウム制限を受けている人は注意が必要です。

トマトジュースを食事の代わりにしない

トマトジュースは水分やリコピン、カリウムなどを摂取できますが、十分なたんぱく質やエネルギーを含む食品ではありません。

朝食をトマトジュースだけで済ませるのではなく、卵、乳製品、パン、ご飯などを組み合わせましょう。

飲み過ぎれば効果が高まるわけではない

リコピンやビタミンCを大量に摂取すれば、比例して日焼けやシミを防げるわけではありません。

特定の食品を極端に増やすよりも、トマトを無理のない範囲で継続し、さまざまな野菜や果物、肉、魚、卵、大豆製品などを食べることが大切です。

まとめ|トマトの成分を夏バテ・紫外線対策に活用しよう

トマトには、夏の体調管理や肌の健康に役立つ成分が含まれています。

  • 水分が多く、暑い日にも食べやすい
  • カリウムが体内の水分バランスを整える
  • ビタミンCが皮膚の健康維持と抗酸化を支える
  • リコピンが紫外線による肌の赤みや酸化ダメージを抑える
  • ビタミンCがシミの原因となるメラニンの生成を抑える
  • β-カロテンが皮膚や粘膜の健康を保つ
  • トマトジュースならリコピンを手軽に継続して摂取できる

特にリコピンには、継続して摂取することで、紫外線による肌の赤みやダメージを軽減する効果が研究されています。

ただし、トマトだけで夏バテや熱中症を防いだり、日焼け止めを使わずに紫外線を防いだりすることはできません。

私自身も、以前はあまり紫外線対策をせずに農作業をしていましたが、現在は日焼け止めや帽子を使うようになり、真夏でも以前ほど肌が焼けなくなったと感じています。

夏バテ対策では、水分と塩分、炭水化物、たんぱく質を含む食事を基本にします。

紫外線対策では、日焼け止め、帽子、日傘などを使用したうえで、トマトに含まれるリコピンやビタミンCを内側からの対策として取り入れましょう。

生のトマト、加熱したトマト料理、トマトジュースを生活に合わせて使い分け、暑い夏の健康管理に役立ててください。

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