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緑肥

野﨑農園の圃場では、毎年トマトを育てています。栽培は9月初旬から6月末までです。栽培後の圃場は次作に向けた準備を行うため、他の作物を栽培することが出来ず、どうしても連作になってしまいます。連作が続くと様々な土壌病害や生育不良の原因になり、品質の低下を招きます。そこで数年に1度、緑肥を栽培することで、疲弊した土壌の改善を行っています。

緑肥とは?

緑肥は主にイネ科やマメ科の植物を栽培し、そのまま土壌にすき込む事で、土壌に有機物を補給し土壌の改良を行います。また、同一の作物を連作する際は、作の間に緑肥を蒔くことで連作障害の原因となる菌の増殖を防ぐためにも使われています。

主な効果

・土壌改良効果

有機物を補給することにより土壌が団粒構造になり、排水性や通気性が良くなります。マメ科の緑肥は空中の窒素を固定化し、次作の作物が窒素養分として吸収する事ができます。

・連作障害の回避 

ネコブセンチュウなどの害虫や糸状菌などの菌類の増殖を防ぎ、連作障害の予防効果。

・前作の残留肥料の除去

特に温室などの施設栽培では前作の肥料が残ってしまい、土壌の塩類の蓄積が問題になります。緑肥作物を育て肥料分を吸収させ、すき込まずに刈り取る事で作物ごと肥料分を圃場外に持ち出すことができます。

・風除け

ナスなどを栽培する際に風で葉と実が擦れてしまい商品価値が下がってしまう事があります。その対策として圃場の周りに緑肥を播く事で、風が直接当たらないようにします。

緑肥の種類

イネ科

ライ麦・ソルゴー・ギニアグラス・エンバク・緑肥用トウモロコシ・大麦・小麦 など

マメ科

ヘアリーベッチ・クロタラリア・エビスグサ・クローバー・レンゲ など

その他

ヒマワリ・マリーゴールド など

使い方

  1. 種まき ばら撒きまたはすじ撒きで播種します。
  2. 覆土・鎮圧 播種した種に薄く覆土し、レーキ等で鎮圧します。
  3. ある程度まで(品種による)成長したら刈り取り、土壌にすき込みます。トラクターなどの機械があれば楽にすき込めますが、ない場合はクワ等ですき込みます。イネ科などの緑肥は実が落ちると次作以降に発芽して雑草化しますので、刈り取りのタイミングに注意してください。
  4. すき込み後、夏期は2〜4週間、冬季は1〜2ヶ月かけて分解させて、次作の栽培に移ります。分解には時間がかかりますので、余裕を持って栽培しましょう。

緑肥には多くの種類がありますので、その土地や次の栽培作物によって上手く使い分けましょう。

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